カカオ100%チョコレートと言えばドモーリ社のチョコレート
Mixtype No.81 Last Update On 2010-02-11 2010 gourmet
カカオ100%チョコレートと言えばドモーリ社のチョコレート
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カカオバター以外のオイルや乳脂肪は一切使っていない、
カカオ100%のチョコレートを世界で初めて実現させたドモーリ社のチョコレートのソムリエ、ジャンルーカ・フランゾーニ氏。彼は旅先のベネズエラで味、香り共に豊かで繊細なカカオ、クリオーロ種と偶然出会い、チョコレート本来の美味しさに魅了され、1994年にドモーリ社を創設しました。そして、当時大量生産に押され絶滅寸前だったクリオーロ種を、より原生品種に近いものに復活させ、チョコレートの世界的品質向上を目指して、栽培から製品に至るまで全てを自社で一括管理し、厳選されたカカオ豆そのままの味とアロマをストレートに楽しめるチョコレートを作り続け、ヨーロッパでは数々の賞を獲得し、日本でも有名パティシエ達にショコラスイーツの原料として使用されるほどになっています。
世界に流通しているカカオ種のうち、92%を効率的な生産が可能なフォラステロ種が占め、残りの2%がエクアドル原産のナショナル種、5%がクリオーロ種とフォラステロの交配種とトリニタリオ種。ジャンルーカ・フランゾーニを魅了したクリオーロ種は、最も希少性が高く、世界で0.01%しか収穫されない幻のカカオ種です。この僅か8%以下の芳香豊かなカカオは「アロマティック・カカオ」と称されています。
●カカオの品種
カカオの品種は主に、「クリオロ種」、「フォラステロ種」、「トリニタリオ種」の3種類あります。それ以外にエクアドルでのみ採れる「ナショナル種」というフォラステロ種の交配品種で希少価値の高いカカオがあります。
【クリオロ種】
カカオ豆の原種と言われるクリオロ種。クリオロはスペイン語で「土着の植物」の意味です。古代アステカ帝国の王様が飲んでいたカカオとも言われています。収穫量が少なく病害虫にも弱いので『幻のカカオ』とも呼ばれ、上質のクリオロ種は世界的なカカオ収穫量の0.01%未満です。クリオロ種は、フォラステロ種に比べて苦みが少なく、優れた味と香りをもっているので、昔から上質のカカオとされてきました。
【フォラステロ種】
原産地はアマゾン川流域などで、フォラステロは「異国の」という意味。これは樹木の生育が早く、また収穫量が多いのが特徴で、現在では世界で出回っているカカオの92%以上も占めています。高品質のカカオとブレンドされる際にベースとして用いられます。ベースビーンズとして用いられます。
【トリニタリオ種】
18世紀半ばに西インド諸島のトリニダード島で誕生。クリオーロ種とフォラステロ種の交配品種で中間の性質をもち、奥深いアロマ、そしてカカオ感の強い個性的なテイストが特長です。主にブレンド用として利用されているようです。世界での生産率は約5%です。
【ナショナル種】
エクアドルでのみ採れるという希少価値の高いカカオです。フォラステロ種の交配品種ですが、生産率は2%に満たない希少なカカオです。独特な花のような芳香を放ち、苦みが強く酸味は抑えめです。「アリバ・カカオ」としても知られています。
DOMORI(ドモーリ)
イタリアはジェノヴァに本拠地を置くドモーリ社。カカオの栽培から製品に至るまで全て自社で行っています。同社創立時に、代表のフランゾーニさんの掲げた目標は「カカオ・アロマティコ」と呼ばれる、クリオロ種を中心とした希少品種の再評価を促すことでした。
カカオ・アロマティコとはクリオロ種とその交配品種で、世界のカカオ生産量のうちわずか8%以下という、大変貴重なものです。栽培が非常に難しいとされ生産も減っていますが、香り高く味わいはデリケート。ドモーリ社はその中よりさらに良質な上位10%の最高級品のみを厳選。カカオバター以外の乳脂肪、オイルは一切使用しないことで有名です。自社焙煎してつくるブラックチョコレートと、茶葉やスパイスをブレンドしたエスニックテイストのブラックチョコレートで、一大ブラックチョコレートブームを巻き起こしました。