久しぶりにお茶しません?と、親しくしている近所の奥さまからお誘いを受けました。日本茶に一家言持っている方なので、和菓子を用意して伺いました。お宅に上がって挨拶も早々に彼女、きょうは静岡県は岡部の玉露名人、前島さんの「朝比奈玉露」を飲みましょう♪とウキウキしながら意味あり気に話しはじめます。静岡県岡部の朝比奈玉露と言えば、宇治(京都)、八女(福岡)と並ぶ玉露の日本三大生産地の一つ。日本茶好きの彼女らしいさすがの選択に、私も期待に胸が膨らみます。でも「そもそも前島さんって誰?」などと私がいぶかしんでいると、続けて「つゆ茶」で堪能していただきます♪と来ました。つゆ茶って言う飲み物?それとも飲み方?なんだろう?と私が思っている傍から実演が始まりました。湯飲み茶碗に茶葉を盛り、冷ましたお湯を注ぎ、蓋をして待つこと2分。蓋を少しずらし、口にすすります。これでつゆ茶のできあがりとのこと。つまりつゆ茶とは、お茶の飲み方だったわけです。一煎目は甘味、二煎目は渋味、三煎目は苦味を味わい、さらに、飲み終わった後の茶葉は、ポン酢とカツオ節を混ぜて食べてもおいしいという、まさに玉露を骨の髄まで味わいつくす飲み方。喉の渇きを潤すのが煎茶、心の渇きを癒すのが玉露。と言う玉露名人前島東平さんの名言に彼女が惹かれた理由を垣間見た、土曜の午後の昼下がりでした。玉露名人 前島東平
全国茶品評会玉露の部「農林水産大臣賞」を2度受賞した、静岡県岡部町が誇る玉露作りの名匠。優れた玉露を作るために一切の妥協をせず、茶畑にかけるコモ(藁で織った筵のこと)さえも手作り。玉露に合う茶を求め、新品種の栽培にも日夜取り組んでいます。
